2013年1月4日金曜日

「反省日記」という振り返りを習慣化づけるために気をつける4つのこと。

その日1日を振返る習慣を付けようと思い、
昨年の夏ごろから半年間、「反省日記」を続けていました。
ただ最近の振り返りはあんまりよくないと感じています。

いろいろと試行錯誤した結果、
振返りで気をつけるべきことがありました。
この記事ではその注意点について整理しておきます。

具体的には、今度は振り返りをこの4点を守って書いていこうと考えています。


今後の反省日記の振り返り方 4つの規則
■1. 感情を揺さぶられた経験を一つ抽象して書く
■2. 身についた知識・技術、変化した態度・価値観を書く
■3. 次にもっと上手くできるように書く
■4. 一言の格言としてまとめて行動指針とする


まずは、自分の「反省日記」で課題と感じていたことを書いてから、
今後の反省日記の振り返り方の理由をまとめてみたいと思います。

(1)自分の反省日記の良くなかった点。


どのように進めていたかというと、やり方は単純に、
「前日の反省と改善案、時系列で出来事を羅列、Todoリスト整理」
を毎朝起きてすぐに毎日行うというものでした。

まず、簡単に反省日記の良くなかった所をあげてみます。
時間がかかる所。書くだけで力を使い果たして、その日に感じた重要なことを掘り下げて考えることができなくなっている所。また「毎日やる」とタスクにしてしまっているために、義務感がでて、だんだんと作業が前日と同じになってしまっている所。

結果として、何のためにやっているんだろうという気分になり、
本来の「今日の課題→課題解決方法の考察」という思考ができていませんでした。

デービッド・コルブの経験学習モデルの理論を考えても、「①具体的経験(Concrete Experience)→②省察(Reflective observation)→③概念化(Abstract Conceptualization)→④試行(Active Experimentation)」のサイクルが重要なのであって、一日に起きた全てのことを詳述することに意味はありません。全体を俯瞰して特にインパクトのある「成長につながった、学びにつながった、視野が広がった、価値観が変わった」ことを抽出して、そこに重点的に思考を投資して、独自の理論を作り上げて次に繋げることが重要なはず。

なのに、最近はこのサイクルを回すことができていませんでした。
本来の振り返りは、省察する際、上司やマネージャーからフィードバックをもらい、
多様な観点から自分の考えを修正しつつ振り返りをしていくのですが、
一人だと自分の考えにとらわれてしまい、考えを修正することは難しかったです。

自分一人でやると「作業になりがちで変な方向に進みやすい」ということを学べた意味ではいい経験でした。機を見つけて、振り返り方を振り返る『メタ振り返り』も重要だなと思ったので習慣化していきたいですね。

<コルブ(1984)による経験学習のサイクル>
出所:Kolb’s Experiential Learning Cycle.


(2)今後の反省日記の振り返り方


上記の反省を踏まえて、今後の振り返り方を変えてみようと思います。
いろいろな記事を参考にしながら、思いつきで自分なりにまとめてみました。

<今後の反省日記の振り返り方 4つの規則>
■1. 感情を揺さぶられた経験を一つ抽象して書く
■2. 身についた知識・技術、変化した態度・価値観を書く
■3. 次にもっと上手くできるように書く
■4. 一言の格言としてまとめて行動指針とする

■1. 感情を揺さぶられた経験を一つ抽象して書く
時系列での出来事の羅列はやめる。反省も改善に繋がらないため。
ただ、感情を揺さぶれられたイベントは学習効果が大きいため、
こういう重要な「良質な経験」を抽出して省察を行う。

→ 記載の簡略化と重要事項を見抜く練習に繋げる

■2. 身についた知識・技術、変化した態度・価値観を書く
できたことを書くことのをやめる。
実行したことリストの羅列に留まり、振り返りを浅くしている一因であるため。
経験から何を学んだか、どういう影響を受けたか、それによりどうするか、
が重要なのでその変化を記述して日々改善を繰り返していく。

→ 良質な経験による学習の概念化を進め、改善に結びつける。

■3. 次にもっと上手くできるように書く
できなかったことを書かない。Todoリスト消化漏れの繰り返し記述をやめる。
これらはただの紙面反省会を形式的に繰り返すだけで、学習効果がなかったため。

改善不能なことを考えても成長につながらないので、
「必ず改善案とともに」、次にどうやったら上手くいくかを書く。
ToDOリストの未達も原因と改善案とともに書く。

→ 改善を具体的な行動に落とし込めるようにする。

■4. 一言の格言としてまとめて行動指針とする
改善案を羅列して終わりにしない。
改善案の羅列は、汎用性の低い対処療法の羅列になりがちであったため。

「明日への課題」みたい思いで改善案をただ記述すると、具体的な課題設定と改善案の提示ができる一方で、その場しのぎにしかならないアイデアしか浮かびませんでした。
つまり、「抽象度が低く適応範囲が狭い」アイデアしかでてこないように感じました。

経験学習モデルでは、その人自身が「具体的経験」を積み重ね、その経験を主観的で感情面も含めて多様な観点から「振り返り」をして内省し、そこで得られた教訓や気付きを他の状況でも応用できるような独自の理論を作るという「概念化」を行い、その理論を新しい状況で実際に施行する「実践」を行い、新たな「経験」をするというサイクルが要諦です。

改善案を考えることはいいのですが、概念化の段階として、
具体的な「明日への課題」を書くことは不十分だと感じました。
「一言の格言」としてまとめるという姿勢の方が、
今後の状況で適用できる汎用性のある知見を生み出せるのではないかな、と思います。

→ 汎用性のある一言格言にまとめて実践しやすくする

あとは朝にやらずに、夜に時間を設けてやることですね。
朝に前日の思い出しをやるのは非効率でした。
夜に時間設定をすると、一日の時間終わりの儀式がわりにできて頑張れそう。
                                  

まだまだ改善点も多いですがとりあえずこの形式で取り組んでみようと思います。
適当な振り返りでお茶を濁してルーチンワークと化していた反省日記、
来週からまた真剣に頑張ってみます。

丁度いい日本語の本がなかったので原論文を紹介します。
・組織行動学デービッド・コルブの経験学習モデル[原論文]
Kolb, D.A. 1984. Experiential Learning: Experience as the Source of Learning and Development. New Jersey: Prentice-Hall. http://academic.regis.edu/ed205/Kolb.pdf


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